介護という仕事は、誰もがイメージをしやすい仕事ですが、実は介護に関する仕事にもさまざまな種類があります。今回は、介護に関する仕事を詳しく見てみましょう。

老人（障がい者）福祉施設生活相談員

施設に入所している高齢者や障がい者に対し、各種の相談や援助、援助計画の立案・実施、関係機関との連絡、調整を行います。

➡社会福祉士、精神保健福祉士などの資格が必要です。

介護支援専門員（ケアマネージャー）

どの様な介護サービスが必要であるかを判断して、ケアプランを作成します。介護を受けるご本人に面接して、食事、入浴、排せつなど日常生活の状況を把握する事も業務です。

➡介護支援専門員の資格が必要です。

施設介護員

社会福祉施設に入所、通所で利用する人々のお世話や話相手となって、自立した生活を送れるよう援助します。

➡介護職員初任者研修、介護職員実務者研修などの資格が必要です。

訪問介護員（ホームヘルパー）

利用者の自宅に訪問し、食事、入浴、洗濯、掃除といった日常生活のサポートを行います。最近では住宅型有料老人ホームなど、施設内の居宅に行って、サポートを行う訪問介護もあります。

➡介護職員初任者研修、介護職員実務者研修などの資格が必要です。

介護事務

介護保険サービスを提供している施設や事業所がそのサービスに応じた料金を利用者と国に請求し、その中で国が払う分を介護報酬として請求するために必要な業務を行います。事業所によっては、受付、電話対応、入所手続き、見学者対応などを担う場合もあります。

➡介護保険に関する専門知識が求められますので、介護事務資格を必要とされる事業所もありますが、資格が無くてもできる仕事です。

介護タクシー運転手

車いすやストレッチャーでそのまま乗車できるよう工夫された、介護タクシーの運転手です。利用者への介助を行う場合と行わない場合で必要となる資格が異なります。

➡介助を行う場合は、普通自動車二種免許と介護職員初任者研修以上の介護資格が必要です。

➡介助を行わない場合は、普通自動車二種免許だけで仕事ができます。

福祉用具専門相談員

車いすや特殊ベッドなどの福祉用具の貸与サービスや販売を行う事業所に勤務し、利用者や家族に対して、適切な用具の選び方、使い方のアドバイスを行います。また、利用者の身体状況や自宅の環境に応じて福祉用具の調整も行います。

➡福祉用具専門相談員指定講習の修了が必要です。保健師、作業療法士、介護福祉士など一部の国家資格を取得済の場合、要件を満たしている事になります。

　他にも、施設の管理、運営を担う施設管理者、利用者の送迎など、介護に関するお仕事はさまざまです。一般的に介護職というと、資格が必要とされる訪問介護員（ホームヘルパー）、介護福祉士などがイメージされますが、介護補助や介護助手は資格がなくてもできる仕事です。

　介護補助や介護助手は、利用者の身体に触れるような業務はできませんので、使用する物品の準備や片づけ、食事の配膳や下膳、ごみ捨てやシーツ交換などの業務に携わる事が多いようです。

　また、介護施設では管理栄養士や栄養士が決めた献立に添って調理を行う調理スタッフや調理補助スタッフを募集していることもあります。調理補助は、資格がなくてもできる仕事です。

「介護」といっても仕事の内容はさまざま。資格や経験がなくてもできる仕事もあります。高齢化が進む中、需要が高まる介護業界も視野に入れてみませんか。