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お仕事なぅ

なぅ先生のお仕事役立ち情報

お仕事役立ち情報:高齢者の求める働き方とは

 今回は、事業主の皆様に「高齢者の求める働き方とは」についてお話したいと思います。

 まず初めに、高齢者に関するいくつかのデータをみてみましょう。

  • ①平均寿命:令和2年(2020年)男性81.64歳、女性87.74歳となり、いずれも過去最高
  • ②65歳の平均余命(※1):令和2年(2020年)男性20.05歳、女性24.91歳
    (※1)「平均余命」とは、各年齢の人が平均してあと何年生きられるかという期待値を表したもの
  • ③健康寿命(※2):平成28年(2016年)男性が72.14歳、女性が74.79歳
    (※2)「健康寿命」とは、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間の平均のこと
  • ④高齢期の就労
    • ㋐現在の収入を伴う仕事をしている割合(自営、役員、被雇用者の合計)
      65~69歳50.9%、70~74歳37.6%、75~79歳21.8%、80歳以上10.0%
    • ㋑今後の就労意欲(収入を伴う仕事がしたい(続けたい))
      65~69歳51.0%、70~74歳42.5%、75~79歳25.1%、80歳以上13.5%
    • ㋒就労の継続を希望する理由(1)(収入が欲しいから)
      65~69歳54.5%、70~74歳46.2%、75~79歳36.2%、80歳以上16.7%
    • ㋓就労の継続を希望する理由(2)(働くのは体に良いから、老化を防ぐから)
      65~69歳21.4%、70~74歳28.5%、75~79歳34.5%、80歳以上30.6%

出典先

  • ①②の出典:厚生労働省(令和3年7月30日)「令和2年簡易生命表の概況」
  • ③の出典:厚生労働省「令和2年版厚生労働白書」
  • ④高齢期の就労:内閣府政策統括官政策調整担当(令和3年3月)「第9回高齢者の生活と意識に関する国際比較調査」

 日本人の平均余命は現時点より今後さらに伸びる可能性があり、75~80歳現役の時代がすぐそこまで来ていると言えるのではないでしょうか。

 このような世の流れのなか、事業主側がどのような対応状況にあるかを、令和3年4月から70歳までの雇用継続が努力義務となった「高年齢者雇用確保措置」の実施状況の報告で見ていきたいと思います。(出典:厚生労働省「令和4年高年齢者雇用状況報告」)

高年齢者就業確保措置の実施済み企業は27.9%

(大企業20.4%、中小企業28.5%)

高年齢者就業確保措置の実施済み企業の内訳

  • 「継続雇用制度の導入」21.8%
  • 「定年制の廃止」3.9%
  • 「定年の引上げ」2.1%
  • 「創業支援等措置の導入」(業務委託契約を締結する制度の導入、社会貢献事業に従事できる制度の導入)0.1%

 以上のように、全体的にも事業主側の取組も進んでいないようです。特に新しく設けられた創業支援等措置の導入に苦戦されているようです。

 人手不足の状況が続いている今こそ、従来の固定的な考え方を捨て、「多様な働き方」への工夫が求められるのではないでしょうか。

 高齢者がいきいき働ける「多様な働き方」の参考となるキーワードをいくつかご紹介したいと思います。

  • フリーランス:実店舗がなく、雇人もいない自営業主であって、自身の経験や知識、スキルを活用して収入を得るもの
  • 副業・兼業
  • 週3社員、週4社員
  • 時短勤務
  • リモートワーク、テレワーク
  • ギグ・ワーク:インターネット等を使い、必要な時に必要なだけ働くこと(配達代行、単発バイト、ライティング、オンラインレッスン、コンサルティングなど)
  • ワーケーション:リゾート地などで、休暇を兼ねて働くこと
  • ダブル・ジョブ:職場内で主たる仕事を2つ持つこと
  • プロボノ:本業とは別に職業上のスキルや専門知識を活かした活動をすること(例:被災地にて復興支援のため資格を活かしてボランティア活動をすること)

 少子高齢化が進む中、事業主の皆さまの色々な工夫で高齢者も元気で働き続けられる職場作りにチャレンジしてみませんか。

なぅ先生
私は世の中にどのようなお仕事があるか研究している、なぅ先生です。
これから、お仕事について一緒に勉強していきましょう!!