お仕事役立ち情報:自分について考えてみましょう(自己分析・自己理解)(Ⅰ)
前回の自分への「3つの問いかけ」<興味・関心><能力><価値観>を明らかにし、「自己
理解」を深めるためには、自分について考えてみる(自己分析)ということが必要になります。
この「自己分析」とは、自分がどのような人間であるかを探ることをいいます。
自己分析では、「これまで自分はどうであったか(過去)」を探りだし、今の自分の考え(現
在)を確かめ、それを掘り下げて自分の能力や強み、また価値観が何であるかを知り、その結
果から自分の方向性や選ぶべき道(将来)を決定するときに、指針となるものを見つけ出す作
業を行います。
この作業によって、自分自身をさまざまな角度から分析し、自己理解を深めていくことが職業
選択の過程において重要です。
自己理解の3つの視点
それでは、今回は、自己分析の進め方をご紹介したいと思います。
まずは過去を振り返ることから始めます。
この過去を振り返る作業はただ頭で考えるだけではなく、「見える化」(書き出すことで、後
で見ることができるように)することがとても重要です。いくら良いことを思い出したとして
も、書いて残しておかないとすぐに忘れてしまうかもしれないからです。
<キャリアの棚卸し>
「キャリアの棚卸し」とは、「今までの社会人経験」や「実績」を具体的に書き表す作業です。
はじめに、キャリアの全体像をみるために職務経歴表を作成することになります。職務経歴表
を作成するときに気を付けていただきたいことは、単に仕事名を洗い出し表記するのでなく、
下の表のように仕事を細分化して書き出し、その仕事での成果・仕事上の工夫(又は学んだこ
と、得られた知識・能力)まで書き出すことです。
例えば、これまで会社の総務部で庶務関係の仕事を担当してきたという方の場合、単に「総務
部 庶務課で庶務の仕事」とするのではなく、次の表のように仕事を細かく書き出してくださ
い。
さらに、この職務経歴表を作成する過程の中で、今までの仕事を思い出し、
この仕事の時は
・とても充実していた
・とても達成感を感じた
・とても評価された
・とてもやりがいを感じていた
・とても苦しかったけど、良く乗り越えられた
など強く印象に残っていることを思い出し、具体的な出来事を下記(1)(2)のようなこと
を記入したメモを残しておいてください。沢山あればあるほどあなたの強み発見につながり
ます。
(1)頑張って結果・成果を上げることができた仕事
① 今までで、うまくいったと思えることは何ですか?
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② なぜうまくいったのでしょうか?(工夫したこと、努力したこと。心がけていたこと…)
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③ その出来事では自分のどんな長所を生かすことができましたか?
________________________________________
④ その経験は今どのように生かされているのでしょうか?
________________________________________
(2)残念な結果に終わってしまった仕事
① どのような失敗経験がありますか?
________________________________________
② なぜうまくいかなかったのですか?
________________________________________
③ この体験を次に生かすために、どのような工夫をしましたか?
________________________________________
どうでしょうか。沢山思い出し、書き出すことはできそうですか?
次回は自己分析・自己理解に役立つツール等についてご紹介いたします。
- 私は世の中にどのようなお仕事があるか研究している、なぅ先生です。
これから、お仕事について一緒に勉強していきましょう!!