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お仕事なぅ

なぅ先生のお仕事役立ち情報

「正しい敬語を理解する2」


前回は、「よろしかったですか」という過去表現についてお話をさせていただきました。
本日は、さらに間違った表現をお話ししたいと思います。

①『~のほう』の使い方
お客様に、「店長さんはいますか?」と、聞かれた際に、「ただ今店長のほうは外出してお
ります。」というように、無意味に~のほうを入れる話し方をする人がいますが、「ほう」
は漢字ですと「方」であり、方向や方角を示すことが多いです。
お客様に、「お手洗いは?」と、聞かれた時には、「右手のほうになります。」などとお答え
しますね。

では、同じくお客様に、「店長さんはいますか?」と、聞かれた際に、
「店長は支店のほうに外出しています」との答えは・・・もちろん○です。
方向や方角には問題なくほうを使うことが出来ますが、むやみにほうをいれないようにし
ましょう。
ちなみに、例文では、店長は~と答えていますが、店長という肩書きは敬称に当たります
ので、お客様には、○○はという姓を呼び捨てか、店長の○○はと言うように肩書き+姓を
呼び捨てでおっしゃってください。

②『~から』の使い方
「から」は接続詞です。A(地区)からB(地区)に来ました。などと使いますが、
お会計の際に、「1000円からでよろしいですか?」と言う店員さんがいます。
この文章では、1000円からはAに当たり、B地区に当たる言葉がありません。
もしも、からという言葉が大好きで、どうしてもからを外したくないという場合には、必
ずBに当たるものを入れてください。それは、いただく代金のことですね。
「1000円から代金の798円をいただいてよろしいですか?」このように正しく「か
ら」を使用してください。

また、お金の話で気になるのが、お釣りがない場合でも、「1000円お預かりします」
と耳にすることがあります。
「預かる」は返すものがある前提の「預かる」です。
「コートをお預かりします」「お荷物をお預かりします」
どちらも必ず返してくれると思いますが、お釣りがないのに「お預かりします」は不適切
です。

以前、店員教育の時に「レシートをお返ししますから」と、言われたことがあります。
ですが、そもそもレシートは私のものではないですから、お返しは不適切とお伝えしまし
た。
すると次は、「レシートになります」と言われました。
なりますは、漢字ですと「成ります」となり、成長するものが成りますと使います。
レシートが白紙であり、あぶり出しのように見ているうちに文字が浮かんで来て、レシー
トになるのなら、間違いなくレシートになりますという言葉を使ってもいいよと言いまし
た。このように、細かいことではありますが、少し丁寧に言葉を考えてみてはいかがでし
ょうか。

最後に、
③「全然大丈夫です」、や「全然OKです」
お使いになることありませんか?そもそも日本語の決まりとして、全然と頭についた場合
は、最後は否定で終わるという決まりごとがあります。
「全然大丈夫でない」というように、ないという否定で終わります。
それでは、「全然大丈夫」という文を、意味を変えずに否定で終わりなさいという問題があ
ったとしたらどうでしょうか。
答えは、「全然問題ない」が適切でしょう。

同じ語尾がないであっても、「とんでもない」のないは一つの単語であり、「情けない」の
ように崩すことは出来ません。なのに、「とんでもございません」というように、とんでも
ないという言葉を崩す人がいますが、「とんでもない」を崩さずに丁寧に言う場合は、「と
んでもないことです」や、「とんでもないことでございます」をお使いになってください。


なぅ先生
私は世の中にどのようなお仕事があるか研究している、なぅ先生です。
これから、お仕事について一緒に勉強していきましょう!!