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お仕事なぅ

なぅ先生のお仕事役立ち情報

「正しい敬語を理解する1 過去表現編」

間違った敬語が氾濫している昨今、周りが使っているから正しいと思われてしまったのか、
日常的に耳にする言葉「よろしかったでしょうか」


この言葉が広まってしまった原因は、実は北海道民が「犯人」という説があります。


北海道出身の方はどうも昔から過去表現が好きなようで、「おばんでした」という挨拶言葉や、名乗る時に「山田でしたー」などの表現が使われがちです。


「山田でしたー」とは過去表現なのだから、「以前はたしか山田さんでしたが、改名のお知らせでしょうか」と、突っ込んでみたくなったりします。
さらに、「どうもでしたー」という挨拶も続き、ますます過去表現が満載です。


仮に、食べてもいないものが目の前にあるときに、「それ美味しかった?」と聞かれたら、「まだ食べてないよ」と答える人がほとんどでしょう。
なのに、レストランで「こちらのお席でよろしかったでしょうか?」と案内された際に、
「まだ座ってないです」と答える人はほとんどいないのがとても不思議です。(いえ、もちろん私も素直に座ってはいますが…)


「美味しかった?」「楽しかった?」「痛かった」などの『かった』は過去の表現ですね。
では、食事を終えて会計時に店員さんが、「お客様、本日はあちらのお席でよろしかったでしょうか?」と聞く場合はどうでしょう。
これは、同じ「よろしかったでしょうか」でも、入店時から時間が経っているので問題ありません。


似たような出来事で、本州出身の友人が、自宅のインターホンが鳴ったので出てみたら、
「○○新聞でした」と言われ、『でした』ってことは、「来たけど帰ります」と言っているのかと思い、受話器を置いたところ、またピンポーンと鳴り、
「○○新聞でした、集金でした」とダブルで『でした』と言われ、「集金に来たけどまた来ますから、お金の用意をお願いします」と言っているのだと判断し、また受話器を置いたところ、再度 ピンポン! ピンポン! 「集金お願いします!!」と言われたそうで、一体どういうことなのかと友人から問い詰められたことがあります。
言葉どおりに解釈すれば友人が正しいのは明らかなはずですが、その話を聞いた生粋の北海道民の私はおかしくて笑ってしまい、友人にとても不審がられました。


さて、冒頭の「間違った敬語を広めた犯人は北海道民説」ですが、これは北海道に本社がある全国チェーンの飲食店マニュアルに「よろしかったですか?」と確認する指示があったために広まってしまったと聞いたことがあります。
真偽のほどは分かりかねますが、「なるほど」と妙に納得してしまうくらいには真実味がある気がします。


今、目の前で起こっていることは、現在形で話してもらいたいものだと思いながらも、正しい敬語を知っていると、心の中で「あ、出たでた過去表現」などと面白く感じられることもたくさんあるので、みなさんも一度、真剣に敬語を学んでみてはいかがでしょうか。


もちろん、正しい敬語を話せることは自信にもつながりますので、面接や電話応対などのビジネスの場面であがりにくくなるというメリットもあるのではないかと思います。




なぅ先生
私は世の中にどのようなお仕事があるか研究している、なぅ先生です。
これから、お仕事について一緒に勉強していきましょう!!