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お仕事なぅ

なぅ先生のお仕事役立ち情報

お仕事役立ち情報:「同一労働同一賃金」を考える(2)~実践編~



同一労働同一賃金について「課題はあるけど何から手を付けて良いか分からない」と悩んで
いる方も多いのではないでしょうか。そんな場合は、以下の手順で取り組んでみましょう。

1.雇用している労働者の雇用形態を確認する
同一労働同一賃金の根拠となる「パートタイム・有期雇用労働法」の対象者は、
以下のどちらかにあてはまる労働者です。
・正社員よりも1週間の所定労働時間が短い(短時間労働者)
・契約期間が有期である(有期契約労働者)
これらの者(以下、非正規労働者)について、均等待遇・均衡待遇が取れているかを
確認します。

2.職務内容などを把握する
非正規労働者を職種別に区分し、職種ごとに、正社員と非正規労働者の主な業務内容を
書き出します。この時、中心的に行う業務がどの程度共通しているかに留意しましょう。
次に、業務に伴う責任の程度(権限の範囲、求められる役割、緊急時の対応、ノルマなど)
が同じか異なるかを書き出しましょう。
さらに、転勤の有無(範囲)・職務内容や配置変更の有無(範囲)を比べてみましょう。

3.職務内容の把握から見える課題を整理する
上記2で、正社員と非正規労働者の仕事がどの程度同じかが分かります。正社員と非正規
労働者の仕事が似通っているほど、待遇も正社員に近いものにする必要があることに
注意して、次のステップに進みます。

4.待遇の現状を確認する
正社員の待遇(基本給・賞与・手当・福利厚生など)を書き出します。次に、これらの
待遇が非正規労働者にも適用されているか、一つ一つ確認しましょう。待遇の有無・額に
基準がある場合は、それも書き出しておきましょう。

5.職務内容と待遇に不合理な差がないか検証する
正社員と非正規労働者で差がある待遇について、その待遇の性質・目的を明らかにしましょう。
例えば、通勤手当は「通勤に必要な費用を補填する」という目的になります。
この場合、手当の性質からすると、正社員と非正規労働者で差があることは「不合理な差」
と言えるでしょう。

6.不合理な待遇差は改善策を検討する
上記5で、不合理な待遇差と考えられる待遇は、改善が必要です。改善には一定の期間が
必要になる場合もありますが、その場合も、計画的に待遇見直しを行うとともに、労働者に
状況を説明し、トラブルにならないようにすることが大切です。

7.説明の準備をする
待遇について、非正規労働者から説明を求められた場合は、説明をすることが義務となります。
説明は口頭でも可能ですが、書面を使って説明するのも良いでしょう。

以上が基本的な流れですが、待遇の見直しや業務の見直しを行うにあたり一番大切なのは
「労使の話し合い」です。特に待遇の見直しは、会社側が一方的に進めるのではなく、労働者
に納得してもらえるよう、丁寧に話し合いを進めましょう。労使で認識を共有できるかが、
同一労働同一賃金を進める上でのカギと言えるでしょう。

なぅ先生
私は世の中にどのようなお仕事があるか研究している、なぅ先生です。
これから、お仕事について一緒に勉強していきましょう!!